お子さんの悩ましい咳

季節の変わり目になると, 咳のお子さんが多くなります. そして, 当然のように咳止めの処方を求められます. 

現在, 麻薬性中枢性鎮咳薬は, 処方制限がございます コデインリン酸塩の小児等への使用制限 が, 当院では, 非麻薬性中枢性鎮咳薬 (いわゆる一般的な咳止め) の処方も, 基本的におこないません. これは咳をとめることにより, 肺炎リスクが高まる懸念があるからです. 特に「痰のからんだ咳」には処方しません. 「乾いた咳」に対しても, 経過中に「痰のからんだ咳」に移行することもございますので, 基本的に処方しません.

 

他方, 夜寝られないのでつらそう・咳止めを処方して欲しい等の訴えがあるのも事実です. 当院医師は, 教条主義的に絶対に処方をしないということはございません. 保護者さまの意向を汲み取り, 現実的対応をしております. 咳のお子さんに対しては, 当院医師は, 去痰薬・気管支拡張薬などを処方します. 鼻汁吸引とネブライザーが有効なことが多いので, なるべく毎日クリニックに来て, 処置をするようお願いしております. 保護者さまの希望があれば, 1日2回, 朝と夕, 鼻処置にいらっしゃっても構いません. ご自宅では, 加湿・水分補給などを実施されて下さい.

 

【当院は複数医師が在籍しており, 医師により若干考えが違う場合もございます. それは, 各医師の裁量範囲内であるとお考え下さい.】