耳栓を使う理由

当院の医師は、お子さんの診察中に耳栓をつけていることがあります。世間では、耳栓をつけて診察をする医師は、あまりいないようです。このため、皆様から「子供の診察が嫌いな医者なんだなぁ」と誤解されることがあります。我々は「子供が嫌い」「子供がうるさい」と思っているのではありません。お子さんが泣くことがあるのは当然のことであり、そのこと自体で、我々が感情変化を起こすことはありません。


我々人間は 85dB 以上の音量(音圧レベル)にさらされると、内耳の有毛細胞が障害されることがあるという生理学的事実があります。 有毛細胞の障害を防止するために、当院の医師は耳栓をしているのであって、「子供の診察が嫌い」という訳ではありません。子供を泣きやませることができないという現実に対応するために耳栓をしているだけです。 医師の外観から判断をして、これまで不愉快に思っていた方がいらしゃったら、それは誤解です

ちなみに、子供の診察時限定で、耳栓こそつけていますが、耳栓装用の状態で、聴力検査上、20dB程度は聞こえていますので、ご高齢の医師よりもよく聞こえているはずです。

 

Grades of hearing impairment: 聴覚障害等級表

Deafness and hearing loss: Fact sheet