ストレスをどうかけるか?

 

私は毎日スポーツクラブに通っている(いた)。

しかし、新型コロナウイルス感染拡大防止を目的とした自粛により、4月上旬からスポーツクラブが臨時休業に入った。その結果、私の運動機会は著減した。スポーツクラブに通えなくなり、運動機会が減り、1か月以上経過し、1~2キログラム体重減少した。体重減少と同時に、大腿や前胸部の筋肉が落ちてきたように思う。

一般に、30歳を過ぎると、成長ホルモンやテストステロン分泌は、1歳加齢するごとに(特にテストステロンの分泌低下率は標準偏差が大きく、また加齢とともに生物学的活性テストステロンの減少率が大きくなる等考慮しなければならないのかもしれませんが、便宜上)1%程度減少するという。成長ホルモンやテストステロンの分泌低下は、レジスタンス運動や有酸素運動による筋量の維持・増加の効率に関連する。つまり、加齢とともに運動効果が得られにくくなる。

私の場合、加齢も一因となり、運動機会の著減が、筋量減少・体重減少につながった。

 

スポーツクラブでなくても運動できるのではないか?

そう疑問を持たれる方も当然いるだろう。その通り。しかし、私は然程運動が好きではない。そんな私でも、スポーツクラブで運動をするということは容易だ。なぜなら、①周囲が運動をしているので、意欲を維持できる。②数量化が簡単である。といった点が挙げられる。

①は、私にとって重要だ。なぜなら、健康維持は継続するということが重要だからだ。私のように同調しやすく流されやすい人間は、周囲の人間から影響を受けやすい。同調圧力やモデリングは上手く活用したい。

②に関しては、数量化により管理が容易になる。マシンを使ったレジスタンス運動なら、部位と負荷量の把握が困難ではない。

 

私の運動は2つに大別できる。1つはレジスタンス運動であり、もう1つは中等度の有酸素運動だ。

1.レジスタンス運動に関しては、3部位(上肢・体幹・下肢)に分けて毎日実施している。私が通っているスポーツクラブは、金曜日が休館日なので、各骨格筋に週2回負荷を与えることができる。毎日たったの20分であり、長時間実施しているわけではない。筋トレマニアからみたら、僅少なレベルだ。

2.中等度の有酸素運動に関しては、毎日15分間プールで泳いでいる。たった15分!とバカにすることなかれ。あなたも15分間真剣に泳ぎ続けてみてほしい。運動習慣が全くない方なら、15分間休止なく泳ぎ続けることは容易ではないかもしれない。レジスタンス運動は本当につまらない(辛い)が、これに対して、有酸素運動には実施後の爽快感がある。それが報酬と動機づけになっている。

肥満は不健康の基底をなすため、必要運動量、特にレジスタンス運動の必要運動量を確保しようと心掛けている。

 

私にとって、運動することは健康維持を目的としたものであり、これまで運動することそのものを楽しいと感じたことはなかった。健康維持を仕事の一環と考えていたのだ。仕事である以上、本来は好き嫌いの情動を超越している必要がある。しかし、然程好きではなかった運動だが、1か月以上もご無沙汰していると、流石に運動したくて仕方がない。今回の新型コロナウイルス自粛で痛感させられたのは、私は運動することが好きではないものの、欲求は強かったということだ。それにしても今日は暑い。暑い日に最適な運動といえば水泳だ。最近、毎日、私が職場で「泳ぎてぇぇぇ」と叫んでいるので、同僚も辟易していることだろう。

 

以上述べたように、私の年齢ですら、運動量が減少し、筋量が維持できずにいる。

ご高齢である患者様が、自粛により外出機会・運動機会が減少し、筋骨格系への負荷が不足し、そのため、筋量減少をきたしているのではないか?サルコペニア・フレイルの状態に陥っているのではないか?循環呼吸器系の機能維持ができているのか? 

ご高齢者に限らず、一般の方もロコモティブシンドロームになっているのではないか? 心配である。

皆様が、筋骨格系に負荷をかけるレジスタンス運動、循環呼吸器系の機能維持に必要な有酸素運動を継続されているとよいのですが。