”めまい”を防ぐ生活習慣と4つの対処法「まじめな人ほど注意して」【医師監修】

”めまい”を防ぐ生活習慣と4つの対処法「まじめな人ほど注意して」【医師監修】

 

 コロナ禍でめまいに悩む人が増えているという。めまいの約9割は、耳の障害によっておこるというが、最近はストレスが原因のめまいが増加。つらい症状を緩和させる方法とは? 食事や睡眠からめまいが起きたのときの対処法まで、めまいを起こしにくくする生活習慣を紹介。いま症状が出ていない人も40才を過ぎたら心がけて!

 

【イラスト】めまいの原因が左右どちらの耳かを知る振り返りテストのやり方をイラスト解説

 

◆めまいを改善する心構えと生活習慣

 

 めまいの症状を緩和するには何事にも無理をしないことが大切だという。横浜市立みなと赤十字病院めまい・平衡神経科の医師・新井基洋さんが言う。

 

「めまいになりやすい人は、まじめな頑張り屋が多いんです。体力を過信せず、40才を過ぎたら無理をしすぎないようにしましょう。そして、“私はめまいに負けない”といった前向きな言葉を癖にして、自分に暗示をかけるのがおすすめです」(新井さん・以下同)

 

 さらに、食事と睡眠に気をつけることも必要だという。

 

「耳石をはがれにくくするには骨密度の維持が必須。そのため、カルシウム、ビタミンD、ビタミンKを含む食品、たとえば小魚、牛乳、卵、鮭、ほうれん草やブロッコリーなどをこまめに摂るようにしましょう」

 

 同時に睡眠不足にならないようにすること。

 

「内耳は髪の毛1本ほどの細い血管によって栄養が届けられています。睡眠不足で血の巡りを悪化させると、内耳に障害が起きやすくなるからです」

 

 寝るときの姿勢も重要だ。同じ方向でばかり寝ていると、下になった方の耳の耳石がはがれやすくなり、良性発作性頭位めまい症を誘発することに。横向き寝が習慣になっている人は、左右交互に向きを変える癖をつけよう。

 

◆めまいの原因がどちらの耳かを知る「振り返りテスト」

 

【1】右腕を体の正面に伸ばし、親指を立てる。顔はまっすぐ前を向いて、親指の爪を見る。

 

【2】目線は親指の爪から動かさずに、頭だけ左に30度回したら、一度正面に戻す。

 

【3】目線は親指の爪から動かさずに、今度は頭だけ右へ30度回す。

 

<テスト結果>

 

【2】のときに爪が見えにくい、またはブレて見える場合、左耳の機能が落ちている可能性がある。【3】のときに爪が見えにくい、またはブレて見える場合、右耳の機能が落ちている可能性がある。

 

◆めまいが起きたときにやるべき4つの対処法

 

 では、外出先などでめまいが起きたら、どうすべきか。

 

「まずは慌てないこと。めまいが起きても、頭痛、意識の薄れ、しびれ、まひなどが伴わない限り、次の4つの対処法を試せば、生命にかかわるようなことはありません」

 

 その対処法とは…。

 

【1】座れる場所や横になれる場所に移動し、30分ほど休む。

 

【2】ゆっくり深い呼吸をする。

 

【3】めまいの原因になっている方の耳(上記「振り返りテスト」でわかる)を上にして横向きに寝る。どちらの耳が悪いのかがわからない場合は、両方試して楽な方を選ぶ。

 

【4】常備薬を服用する(市販の乗り物酔い止め薬でもよい)。  

 

 なかなか治まらない場合はがまんせず、救急車を呼ぶことも考えたほうがいい。

 

◆おすすめ5選漢方薬でめまい体質を改善!

 

 めまいの原因を根本から解消したい場合、漢方薬もおすすめだ。ただし、自己判断で服用せず、医師の診断を受けること。

 

★五苓散(ごれいさん)

 

 上半身の水分を調整する作用があるため、内耳にリンパ液が異常に増えるメニエール病の改善に効果を発揮。

 

★苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう)

 

 体内にたまった余分な水分を排出し、代謝をよくする働きがある。回転性、浮動性のめまい症状がある人や立ちくらみに効果的。

 

★半夏白朮天麻湯(はんげびゃくじゅつてんまとう)

 

 低下した胃腸機能を高める。体力がなく、冷え症、胃腸虚弱気味で、浮動性めまいがある人に効果的。頭痛にも効く。

 

★真武湯(しんぶとう)

 

 代謝が衰え、水分が胃腸に停滞しているのを改善させる。浮動性めまいがある人に効果的。歩行時のふらつきにも効く。

 

★黄連解毒湯(おうれんげどくとう)

 

 イライラした気分を落ち着かせる作用がある。顔色が赤く、のぼせが伴うめまいがある人におすすめ。

 

教えてくれた人

 

新井基洋さん/横浜市立みなと赤十字病院めまい・平衡神経科部長。日本耳鼻咽喉科学会耳鼻咽喉科専門医、日本めまい平衡医学会専門会員・代議員。『全国から患者が集まる耳鼻科医のめまい・ふらつきの治し方』(毎日が発見/KADOKAWA)など著書多数。

 

取材・文/土田由佳 イラスト/尾代ゆうこ

 

■ めまいは何科を受診すればよい?

① まず脳神経科

② 循環器の持病があれば循環器科

③ 耳鼻科

(私の意見です。主治医の指示が最優先です。)