大規模黄砂「花粉爆発」に注意 増悪効果10倍

大規模黄砂「花粉爆発」に注意 増悪効果10倍

 

黄砂は、中国大陸内陸部のタクラマカン砂漠やゴビ砂漠などから巻き上げられた砂が偏西風によって日本に運ばれる現象。環境省のホームページによると、農作物への被害のみならず地球全体の気候に影響を及ぼす。発生源での過放牧による土地の劣化、砂漠化などの進行により近年は頻度・被害が拡大傾向にある。

 

今回の大規模黄砂の要因について近畿大理工学部の牧輝弥(まきてるや)教授(バイオエアロゾル学)は「例年は偏西風をブロックする日本の高気圧の張り出しが、ここ数日の気温の低下で弱まっており、そのまま日本に到着してしまった」と話す。

 

発生源で凍結や積雪がなく、砂が風に巻き上げられやすくなっているという指摘もある。

 

日本に飛来する黄砂にはどんな特徴があるのか。牧氏によれば、中国沿岸部の汚染物質である硫黄や硝酸といった化学物質が付着しているケースがあり、気管支に入ると炎症を起こすなど健康被害も考えられる。

 

さらに花粉との〝二重被害〟にも注意が必要。空気中で花粉と黄砂がぶつかることで花粉が破裂し、内部の細かい粒子が飛散する「花粉爆発」が発生。小さい粒子がより体内の奥深くまで進入するおそれがあるという。

 

硫黄や硫酸が付着した黄砂自体がアレルギー症状を引き起こすほか、鉱物物質が体内を傷つけ、その傷口に花粉やカビが入り込むことで炎症反応が起きることも。牧氏は「鉱物粒子とカビと花粉が付着した黄砂が体内に入ると、10倍の増悪効果が生じる」と警鐘を鳴らし、「不織布マスクを付け、なるべく肌の露出を控える服装にするなど対策を徹底してほしい」と呼びかけている。