更年期の救世主⁉ ニキビや皮膚炎、白髪や抜け毛を防ぎ、髪を丈夫に美しくする「ビオチン」。効能と効果的な取り入れ方
⇒ビオチン散は当院で処方できます。
40~50代になり、最近なんとなく肌が荒れ気味……。
そんなお悩みはありませんか?
【 表 】更年期におすすめな主な漢方薬
日本の女性は一般的に50歳頃に閉経を迎えるといわれてきましたが、昨今の研究では平均値は52歳で、閉経前後の5年間が更年期と定義されます。
この時期はホルモンバランスの影響で、からだや心のさまざまな不調に悩む女性が多いようです。
更年期女性によくあるお悩みのひとつに「肌荒れ」があります。
今回は、肌荒れの予防・改善に効果的なビオチンについて「あんしん漢方」の登録販売者、円山真由佳さんと一般社団法人日本サプリメント協会理事長、後藤典子さんに教えてもらいました。
ビオチンとは
ビオチンとは、水溶性のビタミンB群のひとつです。
糖や脂肪、アミノ酸などの代謝を助けたり、皮膚や粘膜の健康を維持したりする役割をもっています。
ビオチンが不足すると、皮膚炎や食欲不振、脱毛、疲労などの症状があらわれやすくなるだけでなく、リウマチや糖尿病のリスクが高まることが知られています。
ビオチンは、さまざまな食品に含まれており、通常の食生活で欠乏することはほとんどないといわれています。
しかし、多量の生卵を長期間にわたり摂取するなどの偏食や、遺伝的にビオチンに関わる酵素が欠損している場合には、不足する可能性があります。
ビオチンの美容効果とは?
前述の通り、ビオチンは皮膚や粘膜の健康維持に関わっており、ニキビや湿疹などの皮膚の炎症を防ぐ働きがあります。
また、ビオチンは、白髪や抜け毛を防ぎ、髪を丈夫に美しくする効果が期待できます。
ビオチンの効果的な摂取方法
写真/PhotoAC
日本人の食事摂取基準(2020年版)では、18歳以上のビオチンの摂取目安量を50μg/日としています。
以下では、ビオチンの効果的な摂取方法をご紹介します。
【1】食べ物からの摂取
ビオチンは、レバーやたまご、魚介類(あさり、いわし)、きのこ類(しいたけ、きくらげ)、ナッツ類(らっかせい)などに多く含まれています。
なかでも、レバーは100g当たりのビオチンの含有量が76~230μgとほかの食材に比べて多いため、定期的に取り入れたい食材です。
【2】サプリメント
サプリメントにはビオチンのみが含有されている単体タイプと、さまざまな栄養素がまとめられている複合タイプ(マルチタイプ)があります。
複合タイプは一つひとつの栄養素の含有量が少ない場合があるので、購入前にビオチンの量をしっかりチェックしましょう。
過剰摂取した水溶性ビタミンは尿として排出されやすいため、ビオチンの耐容上限量は設定されていません。
しかし、過剰に摂る必要はないため、パッケージに記載されている摂取目安量を守りましょう。
つづきの【後編】では、美肌のために効果的な漢方薬にはどんなものがある? ビオチンで肌荒れのない肌にするためには?…についてお伺いします。
あんしん漢方 登録販売者 円山真由佳